この世がどれだけ無慈悲でも。
世人せじんにどれだけ救いがなくとも。
それでも、深く、信じている。
だからこそ、私は。

いのりの、先へ。

 2018年2月11日に開催される同人誌即売会『COMITIA123』において、
 「退廃」と「祈り」をテーマにした短編小説集を頒布いたします。
 スペースNo「と18b」にてお待ちしております。

収録作品

掌編・短篇の小説を5タイトル収録しています。

人ならざる身であれど

著者:久世うりう

 掌編小説。
 うら寂しい蔵に長らく放置された、古い球体関節人形。
 人形に秘められた由縁と、人形が秘める想いが、静かに語られます。

祈りの後に

著者:カイデン

 短篇小説。
 疲弊した近未来における、閉塞した管理社会。
 絶対的な管理の果てに、もたらされるものは、一体何か。

深愛なる祈り

著者:長渕水蓮

 掌編小説。
 恋人を想う女性の心中が、とうとうと語られていく。
 一途な愛も、過ぎれば他人を傷つける刃となります。

またお目にかかれる日まで

著者:久世うりう

 短編小説。
 昭和5年前後の日本、ある女学校におけるエス達の交流と顛末を記した手記。
 不安定な情勢の中で、年若いエスの二人は、どのような選択をするのか。

ある部屋の記録

著者:久世うりう

 掌編小説。
 男は今日も、部屋から出ない。
 そんな男の、末路とは。

書籍情報

書名いのりの、先へ。 ~ 退廃的 小説 合同誌
判型A5判タテ
ページ数40P(本文36P)
予定頒布価格200円
発行日2018/2/11
発行同人サークル 秘密結社ゲハイムヴント
著者 カイデン (@ootak
長渕水蓮 (@lotus0_3garden
久世うりう (@kuzeuriu
編集久世うりう
印刷ちょ古っ都製本工房 様

おまけ小説

 本誌において、非常に救いのない展開が連続するため、読まれる方のお口直しと、書いた者たちの息抜きのため、おまけの小説をご用意いたしました。
 本誌のテーマとはほぼ関係がなく、本誌の執筆から解放された著者各々が書きたいものを書き連ねたものとなります。

総てはエスになる。

著者:カイデン

 驚くべき事ではありますが、企画内二次創作、と云ふことで御座います。『またお目にかかれる日まで』を原作に、エス様の視点から、手記の内容を掘り下げたものとなつております。先に原作にお目にかかるのがよろしいかと、差し出がましくも、書き連ねておきます。

もちもちお正月

著者:水蓮

 餅は餅屋、とは云ひますが、餅屋の娘が餅屋を受け入れて居るかと問へば、それはまた、別のお話となります。この物語は、まさに餅屋の娘と、そこで売られてゐる和菓子を好む常連の娘との、ささやかな友情譚となつております。

幸福少女 - Bad Luck, But Happiness!! -

著者:久世うりう

 幸運。運が良いことと幸せであることとは、一括りにして語られがちで御座いますが、不運と不幸とは、僅かに違つた意味を持ちます。この物語は、ささやかな幸福を巡る、不運な男女の物語で御座います。