純米酒フェスティバル2017春に行ってまいりました。
友人が申し込んでいたグループに欠員が出た上に
時期的にキャンセルできない、といったところで、
日本酒好きでしょ君、ということでお呼ばれしました。
……久しぶりに連絡を取って、
そして日本酒好きだって言っておいてよかった……!
秋からはその友人たちと一緒に、申し込みから参加します。
このイベントは、漫画家の高瀬 斉 氏が委員長を務められている
純米酒普及推進委員会により主催されているイベントで、
平たく言うと、ざっくばらんに利き酒しようぜ、というもの。
春と秋の年2回開催で、申込枠が一瞬で埋まるとか。
当日いただいたお酒の一覧。
私がごっくんしたお酒と感想をメモしていたので、
ばばーっと並べて書いていきます。
私の好みは辛口寄り・すっきりとした後味です。
各種お酒の情報は、会場パンフレットからの転載です。
味を表す指標については私もあまり詳しく
理解していませんが、簡単に説明します。
アルコール度は他のお酒でもおなじみ、
飲料中のエタノールの体積濃度を表すものですよね。
日本酒度は糖度が低いと+、糖度が高いと-です。
たぶん糖分がどの程度アルコール発酵されているか、
その加減(あるいは比重)を表しているのだと思います。
酸度はアルコール度と同様、飲料中の酸の体積濃度を表し、
さらにその中で、アミノ酸の体積濃度を表すのがアミノ酸度です。
黒酢や果実酢を思い浮かべていただければわかる通り、
酸にも種類とそれに対応した味わいがあるので、
その目安を見るための指標だと思います。
数値が高ければ高いほど辛口気味(刺激がある)、
ただし風味については一概には言えない、という感じでしょうか。
- 純米吟醸 花雪
- 龍力 純米吟醸 ドラゴン黒
- 特別純米 超辛口+10
- 巌 純米吟醸 痴虫3号
- 特別純米酒 鬼剣舞
- 真向勝負 特別純米
- 黒帯 燦々
- 純米 まる燗 きもと
- 水芭蕉 純米吟醸 かすみ酒
- 純米大吟醸 つや姫
- 仙鳴郷
出典蔵名 | 河津酒造 株式会社 |
アルコール度 | 16 |
日本酒度 | -19 |
酸度 | 1.6 |
アミノ酸度 | - |
あっ……ものすごく甘い……これ甘い……
乳酸菌飲料のような爽やかな甘味が前面に立っていました。
その甘さのわりに後味は驚くほどすっきりとしていて、好感触。
出典蔵名 | 株式会社 本田商店 |
アルコール度 | 16.5 |
日本酒度 | +4 |
酸度 | 1.5 |
アミノ酸度 | 1.1 |
竜族推し的に龍でドラゴンは欠かせないな、と。
花雪の後ということもあってか、味わいが物足りず、
かといってキリッと辛口なわけでもなく、
なんだか淡く感じました。
出典蔵名 | 有限会社 秀鳳酒造場 |
アルコール度 | 16 |
日本酒度 | +10 |
酸度 | 非公開 |
アミノ酸度 | 非公開 |
超辛口というだけあって、舌が痺れるような切れ味。
たぶん酸度も相当高いと思います。
後味は浸透する水のように軽やかで、クセのないお酒です。
出典蔵名 | 高井 株式会社 |
アルコール度 | 15.5 |
日本酒度 | +4 |
酸度 | 1.6 |
アミノ酸度 | 1.2 |
名前を見て、あっこれえっち……絶対えっちだ……と思って
釣られに行ってみたら、本当にえっちなラベルでした。
画家の佐伯 俊男 氏が描かれたラベルとのこと。
とても芳醇な味わいながら、主張をしないすっきりとした後味。
ラベルにならって言うなら、多彩な手練手管で翻弄されるも、
事後の態度はなんだかつれない……でもその後腐れのなさが
かえって燃える、みたいなお酒でした。
出典蔵名 | 喜久盛酒造 株式会社 |
アルコール度 | 15 |
日本酒度 | +8 |
酸度 | 1.6 |
アミノ酸度 | 1.4 |
風味における特徴をあまり感じないお酒でした。
舌にぴりっときて終わり、みたいな。
併せて薦められた「おりがらみ」に
味わい深そうな雰囲気を感じていたので、
比べておけばよかったなぁと後悔しています。
出典蔵名 | 来福酒造 株式会社 |
アルコール度 | 16 |
日本酒度 | +2 |
酸度 | 1.7 |
アミノ酸度 | - |
真向勝負の「術」のボトルがなかったので、特別純米にシフト。
あまり感慨の湧かないお酒でした。
素直に純米大吟醸を飲めばよかったかも。
出典蔵名 | 株式会社 福光屋 |
アルコール度 | 16 |
日本酒度 | +4 |
酸度 | 2.0 |
アミノ酸度 | 1.5 |
燗のみの提供で、かなり甘く感じる風味でした。
温度による風味の変化についても
ちょっと勉強したいな、と感じさせるお酒でした。
出典蔵名 | 浅舞酒造 株式会社 |
アルコール度 | 16 |
日本酒度 | +2 |
酸度 | 2.0 |
アミノ酸度 | 1.2 |
口当たりはきりっと辛口。
しかし後味がとてもくどい……そんなお味でした。
もしかしたらこのお酒こそ、温めることで
かなり飲みやすくなったのではないかなぁと感じました。
出典蔵名 | 永井酒造 株式会社 |
アルコール度 | 15 |
日本酒度 | +3 |
酸度 | 1.3 |
アミノ酸度 | 1.2 |
ふわりとした甘みを感じさせながらも、
口当たりも後味もとてもすっきりしていて、クセがありません。
とても飲みやすく、常飲するならこういうお酒がいいなぁ、と
感じさせるお味でした。
出典蔵名 | 有限会社 秀鳳酒造場 |
アルコール度 | 16 |
日本酒度 | 非公開 |
酸度 | 非公開 |
アミノ酸度 | 非公開 |
こちらも後味がすっきりとしていて飲みやすく、
水芭蕉のかすみ酒よりも、やや甘みが強いお酒でした。
当てずっぽうですが、日本酒度+1、酸度1.5くらい……?
出典蔵名 | 井上酒造 株式会社 |
アルコール度 | 16.5 |
日本酒度 | ±0 |
酸度 | 2.0 |
アミノ酸度 | 1.3 |
こちらは甘みとともに苦みもあり、奥深さを感じさせながらも
すっと浸透していくような、少しおもしろいお酒でした。
なるほど、仙鳴郷。
『日本酒ものがたり』。
お酒を提供いただいた酒蔵だけではなく、
お酒に関する書籍等を販売するブースもあって、
その中に二次元のキャラクターを取り扱う
『日本酒ものがたり』というプロジェクトがありました。
かつて秋田県羽後町のJAうごを見ていて感じた
ちょっと複雑な気持ちを思い出しながらも
出展されている方にお話をうかがったところ、
あくまで日本酒に寄り添い、まずは日本酒が好きな方に
親しんでいただくことを目標としているとのことで
少し安心いたしました。
なんでも、日本酒が好きであるという
イラストレーターの方に絞って依頼をしており、
キャラクターデザインの指定はせず、
作家さんへ日本酒を発送し、その味から受けた
インスピレーションを基に描いていただいているのだとか。
グッズ等を出して終わり、ではなく
メディア展開等も考えていらっしゃるとのことでしたので、
ぜひとも丁寧に推進していただけたら良いなぁ、と思いました。
酒肴もおいしかった……よかった……
酒肴の販売もされていて、
小鯛ささ漬、ドライ明太子、
酒粕クリームチーズ、ふぐ粕漬けは口にしました。
どれも本当においしかったです……
特に酒粕クリームチーズ、何あれ発想もお味も素晴らしい……
秋の開催が今から楽しみです。