掌編小説。
うら寂しい蔵に長らく放置された、古い球体関節人形。
人形に秘められた由縁と、人形が秘める想いが、静かに語られます。
短篇小説。
疲弊した近未来における、閉塞した管理社会。
絶対的な管理の果てに、もたらされるものは、一体何か。
掌編小説。
恋人を想う女性の心中が、とうとうと語られていく。
一途な愛も、過ぎれば他人を傷つける刃となります。
短編小説。
昭和5年前後の日本、ある女学校におけるエス達の交流と顛末を記した手記。
不安定な情勢の中で、年若いエスの二人は、どのような選択をするのか。
掌編小説。
男は今日も、部屋から出ない。
そんな男の、末路とは。
書名 | いのりの、先へ。 ~ 退廃的 小説 合同誌 |
判型 | A5判タテ |
ページ数 | 40P(本文36P) |
予定頒布価格 | 200円 |
発行日 | 2018/2/11 |
発行 | 同人サークル 秘密結社ゲハイムヴント |
著者 | カイデン (@ootak) |
長渕水蓮 (@lotus0_3garden) | |
久世うりう (@kuzeuriu) | |
編集 | 久世うりう |
印刷 | ちょ古っ都製本工房 様 |
驚くべき事ではありますが、企画内二次創作、と云ふことで御座います。『またお目にかかれる日まで』を原作に、エス様の視点から、手記の内容を掘り下げたものとなつております。先に原作にお目にかかるのがよろしいかと、差し出がましくも、書き連ねておきます。
餅は餅屋、とは云ひますが、餅屋の娘が餅屋を受け入れて居るかと問へば、それはまた、別のお話となります。この物語は、まさに餅屋の娘と、そこで売られてゐる和菓子を好む常連の娘との、ささやかな友情譚となつております。
幸運。運が良いことと幸せであることとは、一括りにして語られがちで御座いますが、不運と不幸とは、僅かに違つた意味を持ちます。この物語は、ささやかな幸福を巡る、不運な男女の物語で御座います。